クラウンメロンとアローマメロンの違い

クラウンメロンとは、日照時間が長い静岡県袋井市、森町、浜松市を中心に生産されている温室マスクメロンで、約240の農家が栽培を行っており、静岡県温室農業協同組合 クラウンメロン支所に出荷します。ここではブランドを維持するために選別、品質チェックが厳しく行われて、大田市場など、全国の市場に出荷されます。クラウンメロン支所は、クラウンメロンのみに特化した専業経営を行っており、他の農協とは性質が若干異なります。

アローマメロンとは、静岡県磐田市、掛川市、菊川市、御前崎市を中心に栽培され磐田支所、静南支所から出荷されるもので、各支所には約70ほどの生産者がいます。静岡県温室農業協同組合で出荷されるクラウンメロン、アローマメロンでは全てのマスクメロンに生産者番号のシールが貼られており、各生産者は自信を持って出荷を行なっています。しかし、全ての生産者が最高レベルのマスクメロンを生産することは不可能で、名人と呼ばれる生産者がおり、その方が生産されたものはセリで高くつく傾向にあります。

日照時間の多い静岡で、太陽を好むマスクメロン

マスクメロンは一般的なビニールのハウスではなく、ガラスの温室で天塩にかけ、大切に育てられます。ガラスは太陽の透過率が高く、光を好むマスクメロンに最適です。温室は一定の温湿度になるように設定されており、窓の自動開閉や、季節により、ボイラーやエアコンを使用することにより、成長をコントロールしています。

光を効率的に取り込む温室栽培—大正時代から続く伝統のガラス温室栽培技術により季節を問わず年中安定した生産、出荷を実。またマスクメロンは一般のビニール栽培のメロンに比べ、太陽の光をより多く吸収するため甘く芳醇な果肉を作ることができます。

肉質、甘みが際立つ栽培ベッド用法—マスクメロンの栽培ベッドは地面から土を切り離し、限られた土量の中でメロンを栽培する「隔離ベッド」用法を取り入れています。これにより、メロンの色・香り・味に大きく栄養を及ぼす肥料や味を巧みにコントロールでき、肉質、甘みが繊細なものとなります。

妥協を許さない厳しい検査

クラウンメロンは3ヶ所の集荷場、アローマは1箇所に持ち込まれ、専任された検査員により肉質、糖度、風味、食味等の品質確認を経て、厳しい検査基準に合格したものだけが出荷されています。 等級、玉揃、量目などが適正であるかをチェックされ、適正でないものはその場で改められます。検査員により無作為抽出の方法で抜き取り、内容検査が行われることもあります。 この検査で糖度、肉質、風味、熟度、病害虫の有無など、すべてクリアしたものだけマスクメロンとして出荷が認められます。

王冠ラベルはクラウンメロン、富士ラベルはアローマメロンを名乗ることを許された最高級マスクメロンの証明—糖度・熟度・形など厳しい品質基準をクリアしたものだけに、このラベルが与えられます。つまりラベルは、美味しさの証し。また、ラベルには生産者No.が記載されており、どこの誰が生産したのかご確認いただけるなど、生産者の顔が見えるトレーサビリティの徹底を行なっています。静岡産マスクメロンは贈る方と受け取られる方、双方のご満足をお約束します、贈り物に相応しい最高級フルーツギフトです。

マスクメロンには下記の等級があり、外観、糖度等によりランク分けされます。

• 富士—外観・内容に欠点がないメロン。1000ケース (6000個)に1ケース程度の発生率で、全体のわずか2％ほど
• 山— 糖度13度以上、ネットの張りが良く、細かく整っていて、外観に優れたもの。発生比率は20~30％程度
• 白—外観、内容が山におよばず、標準と言える等級で、発生比率は60％程度
• 雪—加工等に回されるため、贈答や店頭に並ぶグレードではありません。
• キズ—ネットに傷があったり、割れ、など外観に難があるもの。いわゆる訳あり品

※富士は6玉揃っていないと富士と名乗れず、山の中にも富士クラスが入っていることは多くございます。また厳しい生産者の判断で山で選果場に出荷を行なっている場合もあり、マスクメロンは一概に等級だけで品質を判断することはできないと言われています。EJ Premier Fruitsでは富士および、富士に匹敵する山を使用しています。

マスクメロンの食べごろ

マスクメロンはお尻 (下部) から熟度が進みます。常温の室温で保管し、メロンのお尻 (下部) をそっと指で触ってみると、少し柔らかい感じがしてきた頃が食べごろです。

しかし一般的に言われるような押す行為はしないでください。押すことにより品質が劣化してしまいます。 (プロはやらない、仲卸からの情報です)